津波・水害対応型救命艇とは
今後発生するとされている東海・東南海・南海地震による巨大津波は想定、数分で海岸線に到達し、近隣に高台や高いビルがなく、避難タワーなどの整備が難しい地域住民、特に幼児、高齢者、身障者、病人等の災害時要援護者が遠くまで避難することは困難であり、近隣に避難設備の設置が課題となっております。そこで、これらの住民の生命を守るため、弊社は国内唯一の救命艇専業メーカーとして、人員を乗せて高さ22mより落下し、人命の安全は勿論のこと、艇の損傷も無い自由降下式全閉囲型救命艇の特殊技術も活用し、救命艇製造開発技術による陸上設置型の新たな津波救命艇 LIFE
SEEDER:ライフ シーダー:を開発いたしました。
津波救命艇 LIFE SEEDERには2タイプあり、
国土交通省「津波救命艇ガイドライン」を承認取得し、
津波発生直近時における津波流速10m/sにおいて、正面衝突時の強度設計と許容加速度13G以下及び搭乗者に対してはHPC(頭部性能基準)100以下とするために緩衝材を装着したTYPEⅠと、島等の緩衝物や時間経過により津波高さや津波流速が低減されると予想される地域への導入を目的とした緩衝材を装着しないTYPEⅡがあります。
弊社が開発した津波救命艇 LIFE
SEEDERは他の類似製品と比べ、次のような優位性、独自性、利便性を有しております。
ア)
FEA解析による開発艇の形状に合った緩衝材、その取付アングルの開発により、より一層の衝撃時の人命に対する安全性が担保されております。
イ)
仕様についても災害時要援護者に配慮し、船尾ドアの位置を地上高1mと低くすることによりスロープにて乗艇でき、ドアも大きく、担架等による乗艇しやすさを確保し、艇内は船尾ドアより平面で着座と担架設置を容易にし、バリアフリーが成されております。さらにゆったりとした空間を確保するため、艇内の最大高さ2.0m、最大幅2.3mといたしました。
ウ)
艇体上部が平面・すべり止め加工が施されており、ヘリコプターによる救助時には待機場所として使用できます。
エ)
三脚を備えた自立型で災害前後とも陸上設置が容易です。また、仮の居住区、倉庫等としても使用していただけます。
なお、救命艇にはエンジンが搭載されておりますが船舶免許の取得、メンテナンス等を考慮し、津波・水害対応型救命艇にはエンジン搭載は行なわないこととなっております。
TYPEⅠ(国土交通省 「津波救命艇ガイドライン」承認取得)
救命艇に緩衝材を装着する事により、衝突時の衝撃を吸収、搭乗者の安全を確保できます。(津波流速10m/sを想定)
座席数:25 長さ:8.7m 幅:3.5m 高さ:3.0m
TYPE II
津波流速が低減される地域への導入を目的とした救命艇。 水害時の緊急避難としても使用いていただけます。
座席数:25 長さ:6.7m 幅:2.7m 高さ:3.0m